約 45,014 件
https://w.atwiki.jp/ikiikigonbo/pages/36.html
編集コメント ◎学ランを着こなし、エロ本にガンを飛ばす男たちがデートスポットに出没。 (広告の小森さんが着ているシャツの「伝説ポキモン」) 伝説ポケモン・・・任天堂のゲームシリーズである「ポケットモンスター」通称「ポケモン」から ゲーム及びアニメにおいて登場する架空の生物ポケモンの中でも伝承や伝説上のポケモンに用いられる呼称 画廊澱(GALLERY DEN) 「餓狼伝」・・・夢枕獏による格闘小説 久保 「つーか貸した漫画どこまで読んだ?」 「どーだった?」 今木 「全部読んだよ―――続きは?」 「ハナヤマカオルがカッコよかった」 花山薫・・・板垣恵介の格闘漫画「グラップラー刃牙シリーズ」で登場する喧嘩師 今木が読んだのは花山が登場する「刃牙シリーズ」、「バキ外伝 疵面」、「バキ外伝 創面」のいずれかと思われる (看板の「マッドナルド ドライブスルー」) 「マクドナルド」・・・アメリカに本社を置くファーストフードチェーン店 吏毘堂 「お・・・おぼぼ・・・」 「おぼみなす・・・」 「合体兵士オボミナス」・・・ロボットアニメ「戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー2010」第23話「ブラック・マネー」より 作中に登場する悪の軍団デストロンに所属する架空のロボット部隊テラートロンの5体が合体して完成する兵士 編集コメント ◎新・広告塔、爆誕。次号、吏毘堂の髪が!? CTCの「1枚イラスト一本勝負!」のコーナーにおいて今木&竹林、枷井、大鵠のイラストが掲載
https://w.atwiki.jp/dmps_fun/pages/443.html
PREV:第3話 前編 NEXT:エンディング ストーリー っ、みんな、お願い……! カノン 」;<”% アンノイズ アンノイズの指揮は及第点……ですが ウェディング その程度の壁で私が止められるとでも? ウェディング まだ、なのだわ……! カノン ここです……! 偽りの星夜 後方にゲートを開いての奇襲呼び出す位置を自在に操れるようになりましたか ウェディング ……ですが、期待には程遠い ウェディング (強いのだわ……ウェディング様、まだ全然余裕そうなのに……) カノン まだ私が手を抜くと期待しているのですか?あなたはゲートさえ開ければいい ウェディング ——つまり頭と胴体が無事なら、何も問題はありませんよね? ウェディング ニ、ニャリー!!?な、何とかするニャリ~~!! ニヤリー (だめ……これじゃあまたウェディング様の期待に応えられない……) カノン (それは……イヤなのだわそんなことに……なるくらいなら!) カノン なに……!? ウェディング ほう……面白いこともあるものだこの俺をこんなにも気安く喚びだすとは ??? 反抗勢力の殲滅などよりよほど面白い体験だ ??? 俺達の使徒は順調に成長しているようだなウェディング ライオネル ライオネル……まさか、戦闘中に他のゼニスを自ら呼び寄せるとは…… ウェディング ライオ、ネル、様……ありがとう、なのだわ…… カノン ……ここまでですね ウェディング 私の攻撃にさらされながら恐怖心を抑え込んで冷静に闘う姿確かに見せてもらいました ウェディング ……よくやりましたね、カノン ウェディング PREV:第3話 前編 NEXT:エンディング
https://w.atwiki.jp/mtym_toshiaki/pages/240.html
ひたすらに歩き続けて、3時間ほどがたっただろうか。たどり着いた丘の上で岩に腰を下ろし、ぼくは次の行動について考えていた。頭痛がしつこく続き、気分が全くすぐれない。左腕はほどんど動かせないほどになっていた。火薬の煙を吸い込んだことに始まって、長時間直射日光を浴び続け、さらには脱水症状にも苛まれ__体調を崩す要因はあげたらキリが無いだろう。ホッとため息をつくと脱力し、ひざに体重を預ける。緊張し続けていた筋肉が弛緩し、このままずっとここに座っていられたらどんなに良いだろうと思った。 ぼくはAlexander=Turnbullの家に、つまりあの工事現場の周辺に一度戻ることにした。Alexanderに渡してしまったぼくの荷物を取り戻すためだ。Scudderの黒いノートが必要になる機会はまだまだあるだろうし、それに何よりこの小汚いコートを着続ける事だけは避けたい。こんな格好のまま都会に出たら、間違いなく職務質問のターゲットになってしまう。 Alexanderから荷物を取り戻したら、そのまま電車で南に向かえばいい。そしてSir=Harryが紹介してくれたWalter=Bullivantに会い、全ての真実を話す。ここまでの行程は早ければ早いほどいい。始まるであろう戦争に対してイギリス政府が何らかの対策をとるまでに、ある程度の時間を要するし、そしてぼく自身も、彼と共にいればある程度の身の安全が保証されるからだ。 今後の見通しが立ったので、ぼくは重い腰をあげて立ち上がった。これ以上この場で休んでも、体調は改善するどころか、悪くなる一方だろう。上を見上げると、澄んだ空に星が瞬いていた。この寒空の下ならば死場としては悪くないかもしれないが、残念ながらぼくにはまだなすべきことがある。一歩を踏み出した。それだけでも脳が揺さぶられ、胃の中が撹拌されるような悪寒が湧き上がってくる。ゆっくりとした足取りで丘を下った。Alexanderの家まで30キロといったところだろうか。万全な上体でも一晩でたどり着けるかどうかの距離だ。この調子では、どう考えても踏破する前に夜が明けるだろう。昼間に、この荒野を歩くことの危険さは身にしみて分かっていた。どこから飛行機が飛んでくるか分からないし、隠れる場所も少ない。明日の日中はどこか安全な場所にとどまり続けるのが賢明だろう。 丘の谷間をはしる細い道を、それこそ虫の這うような速度で進む。夜の空気は、肌に刺すような冷たさを感じさせた。時間ばかりが過ぎるが、一向に距離が稼げない。だんだんと上半身が前かがみになってきた。ふと、口の端に自嘲の笑みが漏れた。今のぼくの様子を誰かが見ていたら、きっと幽霊か何かだと勘違いするに違いない。両手をだらりと下げ、とぼとぼと歩く薄汚いコートを着たモノ。カニバルグールやゾンビといった昔話の化け物がいやでも頭に思い浮かぶ。そんな怪物もどきが、国家の命運をかけて働く。ずいぶんとシュールなホラー映画だ。 ぼくが一軒の家の扉を叩いたのは、もう空が白みかけた頃だった。もちろん、Alexanderの家では無い。彼の家までにはまだまだ距離がある。 ぼくは、扉を開けて出てきたその家に住む婦人に、崖から転落してしまい、今は近くの町に向かって徒歩で移動している最中だ、少し休ませてくれないか、と頼んだ。ぼくの様子は他人の目から見ても酷く病的に見えたらしい。婦人はぼくを家に招き入れると、ウィスキーと温かいミルクを飲ませてくれた。体の芯まで温まったような気がして、ぼくは何もかも捨ててここに居座りたくなった。だが、そうしてはいられない。体調は未だすぐれなかったが、この家にいては敵がぼくを探しに来たら簡単に見つかってしまう。ぼくが厚くお礼を言うと、婦人は一切の金銭を要求しなかったばかりか、彼女の夫のものだというコートを羽織らせ、帽子をかぶせてくれた。何だか、このごろ人の情けにすがってばかりいる気がする。ともあれ、ぼくは新しい衣服のおかげで今までよりはマシな格好になれた。歩くときに手が垂れ下がってしまうのは相変わらずであったが。 結局、一日を丘の上の岩陰で座って過ごした。手慰みに、岩に生えたコケをはがしてみる。すぐに、手が届く範囲のコケは全て駆逐されてしまった。その夜は、昨日とは打って変わっての悪天候で、氷のように冷たい雨が降っていた。当然、星も全く見えず辺りは闇に包まれている。服が水を吸ってしまい、重い上に冷たい。足元だけを見ながら歩くうちに、ぼくは通算3回も道から外れてしまった。 ぼくがAlexanderの家の扉を叩いたのは、太陽が少しずつ顔を出し、朝もやが始める頃だった。湿気を吸収した木製の扉に、ノックの音がくぐもる。雨は降り止んでいたものの気温は上がらず、体温を奪われたぼくは何度も倒れこみそうになった。扉に手を突いて中の様子に耳をそばだてる。ぼくはAlexanderが起きていてぼくが扉を叩いていることに気づいてくれることを祈った。 突然扉が内側から開き、ぼくは思わず後ろによろめいた。見知った顔が眠たい顔を見せている。よれよれのスーツとネクタイを身につけているところを見ると、昨晩は着替えずにそのまま寝てしまったのだろうか。あからさまに不機嫌そうだ。 「・・・・こんな日曜の朝早く、何の用だ?」 返答に迷って黙り込む形になってしまったが、Alexanderは自分からぼくに気づいてくれた。 「久しぶりだな、っと俺のメガネを持ってきてくれたか?」 ぼくはコートのうちポケットから探り当て、メガネを取り出すと、手渡した。 「分かってる、荷物と金を取りにきたんだろ?・・・それにしても何だ、酷い有様じゃないか。さぁ入った入った、ろくに何も無いがとりあえず座る場所くらいはあるぞ。」 Alexanderの後を追い、ほとんど倒れこむようにして家に上がる。ぼくは、この体調不良はアフリカで罹ったマラリアが再発したせいだと気がついた。これまでにも何回かこうなったことはあったが、今回のは特に酷い。やはり少々無茶をしすぎたかもしれない。自分でも分かるほどにおぼつかない足取りでベッドに向かうと、ぼくはそのまま眠り込んでしまった。 ぼくの体調は一向に回復せず、やっとまともに動けるようになる頃には、十日が過ぎて、日付は6月12日になっていた。その間、Alexanderはいやな顔一つせず、また余計な詮索をすることも無く、家で休ませてくれた。彼は朝早くに例の工事の仕事に行き、夕方には帰ってくるとずっと暖炉のそばに座っていた。ぼくはとにかく安静を意識し、起きている時間は新聞を隅々まで目を通して過ごした。ぼくが濡れ衣を着せられているLang ham Placeでの殺人事件は既に下火になり、6日が過ぎた頃には全く紙面に載らなくなっていた。ぼくはこの逃走劇の中で一回も警察には捕まっていないから、進展が無さにメディアの興味が醒めてしまったのだろう。 家を出るとき、Alexanderにせめてもの謝礼としてお金を渡そうとしたが、彼は断固として受け取ろうとしなかった。最終的には食事代だけでも、と無理やりに数枚の紙幣を握らせ、ぼくは最寄の駅__といっても20キロほどの距離があったが__に向けて歩き出した。久しぶりに出た外のまぶしさに、思わず目を細める。すがすがしいほどの快晴だ。深呼吸をした。脳に酸素がいきわたるのを感じる。引きこもりから急に脱却したら、こんな気分になるのかもしれない。足取りも軽く、ぼくはその日のうちに目的の駅までたどり着いた。 ロンドン方面の夜行列車は出ていなかったため、ぼくはその夜を駅の待合室で過ごした。ここが都会だったならホームレスや酔っ払いに絡まれるのではないか、と心配もしたのだろうが、田舎の駅にはぼく以外には誰一人としていなかった。こころなしか、外を吹き抜ける夜風が大きく聞こえる。蛍光灯の薄暗い明かりに照らされているうちに、心細さがこみ上げてきた。暗い窓の外の輪郭の無い気配に何度も耳をそばだてる。結局その夜は一睡もできなかった。 ようやくホームに滑り込んで来た始発列車に乗って南へ向かう。睡眠不足にまぶたが重くなったが、寝てしまったら乗換えがままならなくなる。授業中に寝ていて先生に机の角を蹴り飛ばされ、それがみぞおちに入って痛い思いをしたハイスクール時代の記憶がよみがえって来た。シートの柔らかさについつい意識を失いかけつつも、寝過ごすことなく3回の乗換えを成功させ、午前8時にはロンドンの西に位置するArtinsewll駅に到着した。 駅から出ると、町の空気全体が湿っているのが分かった。比喩表現ではなく、辺りに水場があるとき特有の、あの感じだ。川か湖があるのだろうか。ここに住んでいる限りは、水に苦労することは無いだろう。整った町並みといい、悪い感じの町ではなかった。駅前の通りを道なりに歩き続ける。街路樹を数えるごとに商店街や人々に喧騒は後ろに流れ去り、気がつくと緑の多い谷の中を歩いていた。見ると、中型船ならやすやすと入ってこれそうな河川がその底に流れている。水は美しく澄み切っていて見ているだけでも涼しくなってくる。組織的な漁業が行われているらしく、岸辺には大小さまざまな船がつながれていた。見ると、それらよりもやや上流よりに、橋が架かっている。約束の場所だ。 橋げたから身を乗り出すようにして、川の中ほどを見つめる。口ずさむ歌は、民謡の"Annie Laurie"だ。すると、橋の向こうから一人の漁師がぼくと同じ歌をハミングしながらこちらに近づいてきた。肩幅が広く堂々とした体躯で、幅広の帽子をかぶっている。ぼくの前に立つと軽く微笑みかけてきた。親切そうで、それでいて知性的な顔がこちらを向く。 「やぁ、今日は水が澄んでいるね。絶好の釣り日和だよ。」 ぼくは、軽くうなずいて見せた。 「あそこにいる大きな魚が見えるかい?あれを捕まえようと、昨日は徹夜してしまってね。」 「見えないな、どれのことを言っているんだ?」 「あれだよ、ほらあの水草のそばにいる・・・。」 「ああ、あれか。なるほど、あれは大物だ。まるで[黒い石]のようだな。」 男は一つ口笛を吹き鳴らすと、そっと耳打ちをしてきた。 「・・・Twisdonさんですね。」 「いえ、」 一瞬Twisdonというのが誰のことかわからなかった。そういえば、と思い出す。ぼくがSir=Harryに対して使った偽名だ。ということは、この男がWalter=Bullivantなのだろう。 「あ~、つまり、ぼくがそうです。」 「これからは、自分の名前を一つに絞っておくことをお勧めしますよ。」 口の端に笑みを浮かべながら言ってくる。余裕をたたえた表情は、綱渡りを続けてきたぼくには非常に心強かった。と、男が急に真顔に戻る。川沿いの家の一つを指差した。 「5分待ってから、あの家の裏口に来てください。それでは、また後ほど。」 ぼくたちは、さも軽い立ち話でもしていたようなふりをして分かれた。 辺りを適当にぶらついたあと、言われたとおりに裏口の戸を叩く。すぐに内側から扉が開けられた。背中に竹の棒でもつけているのではないのかと思うほどに背筋の伸びた執事然とした初老の男性が顔を覗かせる。 「お待ちしておりました、さぁ、どうぞこちらへ。」 厚いじゅうたんの敷かれた廊下を歩き、個室に通される。洗面用具と新しい背広が用意されていた。 「この部屋のものはご自由にお使いいただけます。隣の部屋はバスルームになっておりますので、ご利用ください。お食事は一時間後でございます。」 執事が去ると、ぼくはベッドに腰を下ろした。スプリングがきいていて、面白いように反動がある。子供の頃だったら喜んでこの上で飛び跳ねたに違いない。窓の外には、さっきの橋が見えた。山の端に消えつつある夕日といい、一枚の絵画のような景色だ。驚いたことに、Walter=Bullivantは最初からぼくを信用する気でいてくれたらしい。客観的に見れば、それはとても無用心なことに思えた。ぼくには殺人容疑が着せられているのだ。ふと、壁にかかった姿見に映った自分が目に入る。ぼさぼさの髪に脂の浮き出した肌、それにぼろぼろの衣服。どこをとっても凶悪犯人にしか見えなかった。どうあっても食事までに何とかしなくては。 シャワーを浴び終わると、新しい服を身につけ、ダイニングに向かう。ぼくを見ると、Walter=Bullivantが軽く手を上げてきた。一つ会釈をしてから席に着く。この場所で、全ての真実を余すことなく語れるように頭の中を整理した。少しだけ、鼓動が速まる。手に持った黒いノートを我知らず握り締めていた。意を決して口を開く。 「まずはお礼を言わせてください、本当にありがとうございます。Harryさんやあなたの協力が無ければ、ぼくはここまでたどり着けなかったと思います。その上で、申し訳ないのですが、今の段階でもまだ、ぼくは隠し事をしています。この席で、その全てを明らかにさせてください。ああ、それとご存知の通りぼくは警察に追われる身です。それは濡れ衣ですが、ぼくがここにいればあなたにまで迷惑が及ぶことになるかもしれません。そうなったらいつ追い出されても構いませんので、お気遣いのないようお願いします。」 一息に言い切った。じっと視線を注ぎ、相手の反応を待つ。 「ふむ・・・まぁ、とりあえず食事にしましょう。冷めてしまったら、料理人が悲しみますからね。」 思わず、脱力してしまった。 ともあれ、食事もワインもすばらしかった。ぼくはハイ・ソサエティには縁が無かったが、その一端が垣間見えた気がする。多分こんな機会はこれからの人生でもう一回あれば良いほうだろう。ぼくが美味しかった、と感想を言うと、Walter=Bullivantは目を細めてうなずいた。 席を立って、居間に移る。ぼくたちがソファに腰をおろすと、すぐに目の前のテーブルにコーヒーが置かれた。何から何まで行き届いた家である。 「さて、私はHarryから頼まれたことは全てしました。話によるとあなたから何か興味深いことが聞けるということでしたが。それを教えてもらえますか、Hannayさん。」 ぼくが名乗っていないにもかかわらず、Walter=Bullivantはぼくを本名で呼んだ。いつの間に調べたのだろうか、全く仕事が早い男だ。それとも、橋の上では分かっていて偽名で呼んだのだろうか。 ぼくは、全てを語った。まずは始まりの夜にScudderがドアの前にいたこと。彼が殺されるまでの数日間どんな風であったかを話すのを、Walterは面白そうに聞いていた。2,3度微笑む。彼は生前のScudderと面識があったのだろうか。次に、Scudderが殺され、ぼくは牛乳配達員になりすましたこと、そして黒いノートこと。「そのノート、ここに持ってきましたか?」早口に聞いてくる。ぼくがポケットから取り出して見せると、Walterは安心したようだった。ぼくは、Scudderのノートに書いてあった内容については触れないでおいた。Sir=Harryのこと、工事現場で働くはめになったこと、Marmaduke=Jopleyのことを話し、逃げ込んだ農家が敵の拠点だったことに至った。「禿頭の老人、ハエのような眼球__私は、その男が嫌いでしてね・・・家を爆発させた、か。すばらしい活躍ですよ。」 ぼくが話し終えると、Walterは立ち上がって暖炉のそばに歩み寄った。暖かい光がその顔を照らす。 「・・・もう、警察については心配ありません。彼らは、今後はあなたを捕まえようとはしないでしょう。」 ぼくは驚いて、思わずWalterのほうをまじまじと見つめてしまった。 「真犯人が捕まったんですか?」 「いいえ、でも、少なくともあなたが犯人ではないことは明らかにはなりました。」 「・・・どうやって?」 「殺されたScucder自身が、生前に言っていたからです。ああ、私は彼と多少面識がありましてね。彼は変わっていましたが、正直でもありました。そのScudderから、5月31日に手紙が届きましてね。」 何かおかしな疑問を浮かんだぞ、その時点ではScudderは死んでいるはずなんだが?[つきつける]くらえ! 「その一週間前には、Scudderは死んでいるのでは?」 「彼の手紙はスペインやニュー・キャッスルを経由して1週間かけて届くんですよ。消印は5月23日でしたね。」 「彼は、何と?」 「危険にさらされている、ということでした。Lang ham Placeで、ある男性に匿ってもらっている、と。彼はきっと自分が殺されることを予期していて、そのときに後を取ってくれる人を探していたのでしょう。ともあれ、その手紙から私はあなたが犯人で無いと判断して、そのことを警察の高官に話したんです。」 瞬間、胸のつかえが取れたような気がした。これで、ぼくの唯一の敵は祖国の敵、ということになる。 「では、そのノートを見せてもらえますか?」 ぼくはScudderのノートを手渡すと、そこに書かれているのが暗号のカギを教えた。彼は一瞬にしてそれを理解すると、ノートに目を通し始めた。その表情が徐々に深刻なものになる。心なしか、暖炉の火が弱まった気がした。やがて、Walterは口を開き、ゆっくりと言葉を紡いだ。 「私にも、ここに書かれていることの全ては分かりませんでした。ただ、この全ては必ずしも真実では無いと思います。まず、15日にロンドンで秘密会議が行われること、これは正しい。良くこの事実にたどり着いたものだと思います。でも、Black Stone、これについてはかなり事実と異なった記述がされていますね。Scudder自身が故意にドラマティックさを演出しようとしたのか、それとも本当に分からなかったのか、そこはもう確かめようがありませんが・・・。」 Walterは一度言葉を切った。何か考え込んでいるようだ。ぼくは沈黙を守ることにした。 「Black Stone・・・。これでは、まるでどこにでもある安っぽい物語ですね。あとKarolides首相についても書いてありますが彼が殺されるとしたら、その頃には多分私たち二人は死んでいるでしょう。・・・いや、ここが彼の勘違いなのかもしれない。それにしても、Scudderが殺されたことを考えると、何か良くないことが起ころうとしていて、彼がそれに関する重大な発見をしたとしか・・・。でも、ここに書かれているのは海軍の計画だけか・・・。全く良く分からないな。」 突然部屋の戸が開き、召使が入ってきた。 「お取り込み中失礼します。旦那様、ロンドンから電話が入ってございます。」 嫌な予感が走る。Walterも同じ感じを覚えたのだろうか、しばし視線を絡ませると、小走りに走っていった。パチパチという、暖炉の薪がはぜる音だけが部屋に響く。ぼくは押し黙ったままScudderのノートを見つめていた。その表紙の黒さが、心なしか際立って見えた。瞬く間に5分が過ぎ__再び部屋の戸が開いて、蒼白になったWalterが戻ってきた。 「・・・疑ってしまって、Scudderに謝る必要がありそうですね。」 無言で先を促す。 「Karolides首相が、本日午後7時に、銃で撃たれ亡くなりました。」 ぼくは、思わずイスから腰を浮かせた。 戻る 次へ
https://w.atwiki.jp/kontonsekai/pages/32.html
2012年6月30日(土) 朝。5時半。 うーん。もうちょい寝るか。 最近は何故か、この時間帯に一回起きてしまう。そして二度寝。そして遅刻寸前と言うことが一回あった。 だが、今日は大丈夫。学校は行かなくていいからな・・・・・・ ・・・・・・。 ・・・。 こと、こと、こと、こと。 ガチャ。 ドアが開いた。 ・・・・・・。 この超常現象に、俺は何も違和感を感じないわけにはいかない!!!!! 何故俺の部屋の鍵は簡単に開いてしまうんだ!!!??? 祐樹、そこまでピッキングに詳しいのか? そう思いながら、またあの展開が繰り返されて、早すぎる時間に目が覚めてしまうと思うと、 ああああ!!!!!もうやだ!!!!!!!!!! そうしているうちに、また祐樹の声が聞こえると思っていた。 だが、さっきからゴソゴソと、そんな音しか聞こえない。 目は開けていないから、勿論様子はわからなかった。 音だけで、状況を判別・・・・・・。 ・・・・・・・・・・・・。 無理。 でも、今は朝五時半。やっぱり眠気には勝てないわけで。 あああぁぁぁぁ、 眠ぅい・・・・・・。 剣人の部屋のドアを開けた。 祐樹が、剣人から借りた部屋の鍵を貸してくれて、 それで合い鍵を作っておいた。 これで、剣人の部屋にはいつでも入れるようになった。 慎重に入って、布団を見ると、まだ眠っている(と思うんだけど)剣人がいた。 少しずつ、近づいてみて、様子を見る。 大丈夫。 寝てる。 安心した私は、剣人の近くに寄った。 ゆっくり、顔を近づける。 そして。 卑怯なやり方でごめんね、と、心の中で言いながら。 ゆっくりと。 近づく。 その時、 周りの、 音が、 消えたような気がした。 「起きろぉぉぉ!!!!!!!!」 女子(しかしこれは一瞬人間の声に聞こえなかった)の怒号が聞こえた!!!! h、左耳がぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!! ああああああ、痛ぇええ。 祐樹じゃねぇのか!!!??? びっくりして(ていうかほぼ反射的に)声のした方を見る。 。 そこで、俺は言葉を失った。 そう、それは、 前から読んでも、後ろから読んでも同じ名前の、 そこいらでは水の神とか呼ばれている、 俺の幼馴染の、 美香だった。 ぇ?!!?!!?!!????? 言葉を失ったと同時に、俺は思考が止まった。 祐樹のように、毎秒3回転しかしなくなった。(多分それ以下だろう) 「あの、起きて。マジで。」美香が、途切れ途切れに言った。 今ので息が切れたようだ。 ・・・・・・。 「えーっと、美香?」俺は何とか言葉を発することができた。 「あ、ええぇと、これは、t、違うの。 」「ゆ、祐樹がやってみろ、って・・・・・・。」 語尾のほうはどんどん小さくなっていった。 だが、祐樹が関連しているのは変わりなかった。 そのあたりで、俺の思考回路は何とかいつもの状態に復活した。 「あのさ。お前、それは自分でやりたかったことなのか?」 確かに、俺は女子に朝起こしてもらう(今回は絶対、「起こしてもらう」より、「起こされる」の方が適切だろう)シチュエーションを、少しばかり望んでいた。少なくとも、祐樹に「起こされた」時は。 でも、これは、無い。 怒鳴らないで下さい。さっきから左耳がキーーーーーンってなってるんで。 「自分では、・・・まあ、やりたかったかな・・・・・・。」美香はそう言った。 そうか、こいつらは俺をいぢめて遊ぶのが好きなんだな。 そうだ。最初からそうだ。 何で今まで気づかなかったんだろうか。 「いや。いぢめるつもりじゃないんだけど。」美香が、俺の心を読んでいった。 そんなに俺感情が顔に出てるかな? 「そうか、・・・なら、いいよ。 でも、もうしないでくれな,こんな起こし方。」 「ん。わかった・・・・・・。」美香がそう言って、少ししょぼんとしながら、左手に鍵(!?)を持ちながら出て行った。 ・・・・・・。 何故、俺の最近の日常は、こんなにも忙しいのだろうか。 全くわからないのであった。 昼前。 何故か、俺の親友たちは、見つからなかった。 どこに行ったんだか。 そう考えて、パソコンでゲーム(最近東方の新作が出たからな)をしていると、 ガタ!!! 「!?」いきなり誰かが入ってくるので、仕方ない。東方を消した。(チクショー!!!次でボスだったのに!!!) 入ってきたのは、玲奈だった。しかも、雰囲気がヤバイ。 「ちょっとこっち来て!!」 玲奈が興奮した声を出しながら、俺に近づき、マウスに置かれている俺の手を握って、走り出した。 「ええぇ!?ちょっ・・・待て! うわ!!」俺のワイヤレスマウスごと連れて行かれそうだったので、机に何とかマウスを置いた。 玲奈は、俺の静止の声も聞かず、 部屋を出た。 ―鍵してない!!!鍵!!! 廊下を走る。 ―やべ、パソコンつけたまんまだ。電気もったいない・・・・・・。 軍部を出る。 ―ちょっと待て。どこに行く!? その後も、玲奈は俺の手を握りながら、全速力で走った。 玲奈のいつもの性格からしたらあり得ない行動。 なな。 何これ? こんな玲奈、殆ど見たことがない。 こんなに嬉しそうな玲奈ならなおさらだ。 しばらくして、ある家の前にたどり着いた。 はぁ、はぁ、はぁ。 速ぇええ。 流石に俺も3㎞を全速力で走り去る自信はないので、かなり疲れてしまった。 (玲奈は何故か疲れていない・・・・・・) だからだろうか。自分の目の前にあるものの存在にあまり気づかなかった。 目の前には、・・・豪邸が建っていた。 如何にも、「世界一の大富豪が建てました」的な雰囲気があった。 しかし、この建物には、見覚えがあるような気がする。 ・・・・・・・・・・・・・。 そこで、目の前の、もう一つのものに目をやった。 玲奈。 あ、これ・・・ 「入って。」玲奈がドアの前に立って言った。 玲奈の家だ。 懐かしー。 玲奈は、軍部には家から通っているので、軍の宿舎には居ない。 俺はたしか、5年くらい前に一回ここに来た事があって、それっきりだった。 「どうしたんだ、こんなことまでして。」息が段々落ち着いてきた俺は玲奈に訊いた。 「中に入ったらわかるわ。」その時点で、 ここで理由を教えてくれない→中にはトラップまたは俺を陥れるための作戦がある→危険→でも玲奈だから断れない→????? と言う思考回路がたった。(幸い、この時は結構脳は回転していた) この、?????に当てはまる行動を探した結果、 なんか怪しい空気がするが、 「お、お邪魔します。」意を決して豪邸の中に入る。 『ど、どこだ!?』 そう思いながら、俺は豪邸の中をきょろきょろして、怪しいものがないか確認した。 中も勿論、「世界一の大富豪が立てました」的な雰囲気があった。 玲奈は、俺の前に行き、部屋を案内してくれるようだ。 そして、その部屋に入るまでは、特に危険はなかった。 3階に上り、部屋が見えてきた。 ああ、そういやこんな間取りだっけ。 「ここ。私の部屋。」玲奈はそう言って部屋のドアを指差した。 「ああ、覚えてるぞ。前にここに来たよな。」 「入って。」と、いうことで。 ここで状況を確認しよう。 今のところ、トラップ等は無かった。 しかし、玲奈が、「部屋に入って」と言っている。 それも、理由を言わずに。 ここまでトラップがないのは、俺を安心させるためだ。 玲奈と俺の位置を確認すると、 廊下の途中に、引きドアがあり、(そこが玲奈の部屋だ)手前のドアノブの近くに俺はいる。 そして、玲奈は俺の向こうで、俺に最初に入って下さい的なドアの開け方をしようとしている。 つまり、部屋に入るときは、俺が先に入り、後で玲奈が入る、ということだ。 ここで、あらゆる可能性を考えてみる。 俺が先に入ると、まず、床が粘着質。 俺はそれに怯みながらも、必死に靴下を脱ごうとする。 そこで、玲奈が後ろから、↑で不安定な俺を押す。 すると、顔が粘着質床に・・・・・・。 ・・・・・・。 ・・・。 ヤバイ。 しかし、さっきもあったように、玲奈のことだから、断れない(断ったらどんな仕打ちがあるのだろうか)。 仕方ない、自分でできる限りの身構えをしておこう。 そうして、覚悟を決めた。
https://w.atwiki.jp/kontonsekai/pages/29.html
「うちのクラスの生徒が殺されたらしいぞ。」 「え・・・・・・?」一瞬、言葉の意味が理解できなかった。 セイトガコロサレタ? ・・・・・・・・・・・・。 俺は、ただ、その場に動けなかった。 死体はもう回収されているようで、人混みの先には、血の塗られた壁があった。 血のつきかたから、死体があったと思われるところがわかった。 確かに、3つ。 あった。 「・・・剣人。」 不意に声を掛けられる。女子の声だ。美香と思ったが、声色が違う。 振り返ると、佐々木梨乃が心配そうな表情で立っていた。 「大丈夫・・・?」梨乃がそう言った。 俺は、それほど険しい顔をしていたんだろう。 「大丈夫だと思う。」そう言いつつも、俺は混乱していた。 佐々木梨乃。 美香と同じ時に出会った、幼馴染だ。 美香とも、祐樹とも、勿論俺とも親しい仲だ。 みんなと、いい思い出ばかり作ってきた。 でも、こんな思い出、作りたくなかった・・・・・・。 「お前は、大丈夫なのか?」俺は少し心配だったので、梨乃にそう訊いた。 「私は・・・怖い・・・。」梨乃が言った。 美香は、その梨乃の言葉を聞いたんだろう。梨乃の肩に手を置いた。 「私だって・・・怖いよ。」美香は確かにそう言った。 俺は、何となく祐樹を見た。 「べっ・・・別に俺は、怖くはないけど、悲しいな。」祐樹が言った。 たしかに。人が殺されたのだ。悲しむ人はたくさんいる。 3人も。死んだんだ。 その悲しみは、あまりにも重すぎた。 人混みの中では、泣いている人もたくさんいた。 人望があったのだろう。殺された生徒は。 俺は、悲しいわけではないが、クラスメイトだ。 あまり知らなくても悔しい気がする。 ・・・何が悔しいんだ? ・・・・・・。 こいつらを殺した奴から、守れなかった。 その責任が、とても重いのだ。 国軍の元帥として。 「何でこいつらを殺したんだろ?剣人あたりが一番狙われやすいのに。」唐突に、祐樹は言った。時間的には、さっき言ったすぐ後なんだろうが、俺の中ではその時間は凄く長く感じられた。 「そうだよな。しかもこんなところで殺されたんなら、俺に殺すところを見られる可能性だってある。」少し戸惑いながらも、俺はそう返した。 「誰が見つけた?」少し気になって、俺はそう言った。 「今朝、このクラスの朝來眞吾って言う人が見つけたらしいって。」梨乃が言った。 剣人は美香、祐樹と顔を見合わせた。 知らない、誰? と美香は言った。 おれも。 と、今度は祐樹がいった。 俺もほとんど知らん。友達も少ないと思われる。ただ、それについては今のところいい。 犯行時刻は、わからない。朝、その朝來眞吾がクラスに最初に来て、発見したという。7時25分過ぎだ。 「誰が殺したかが分かる手がかりってある?」美香が訊いた。 そう。それも、俺はすごく気になっていた。 誰が、何のために? この3人に、共通点を探してみようとしたが、2人が文化委員で、後1人は風紀委員と言うことくらいしかなかった。 多分、無作為に殺されたんだ。 おそらく、放課後と思われる時間に、そこにいた生徒(部活で帰る準備でもしていたのだろうか)3人を殺したんだ。 それは誰でもよかった。それも、理由がわからない。誰かへの宣戦布告なのか? ・・・・・・・・・。それは、俺へのだろうか。国軍元帥である俺への。 「うぅーん。・・・・・・。」 祐樹は唸って腕を組んだ。 「指紋とかは?」今度は梨乃が訊いた。 「そこまで調べてはいないけど、人を殺すんだ。そう簡単に指紋なんて残さないだろうな。」祐樹が答えた。そうだろう。最近少なくなったが、殺傷事件でも、(軍が調査しているからわかるのだが)指紋が原因で捕まった犯人は殆どいなくなった。 そこまで、犯人は慎重に事を進めるようになったのだろう。 『他に手がかりはないのか・・・』 ショックで、あまり物を考えられなくなってしまっていたが、それでも剣人は必死に考えた。その時は、思いつかなかった要素もあるだろう。 「死んだときに、結構血が飛び散ったみたいだね。」唐突に、梨乃が言い出した。 「ん、ああ。黒板の方まで血がついてる。」俺は現場を、人混みが少ないところに行って見ながらそう言った。 そこに行くと、状況がよくわかった。 黒板があって、そこから手前に5mくらい離れたところに、血と、死体の跡があった。 死体の跡は、3つあるのだが、そのうちの2つは、窓側にあって、近いところにあった。 もう一つは、その2つより離れている(と言っても2mくらいだ)ところにあった。 2辺が長い二等辺三角形のような配置だ。 「死んだ生徒の周りにほぼまんべんなく広がってる・・・ね。」と梨乃が言った。 どうやって殺したんだ? こんなに血が飛び散っているってことは、身体を内側から破壊されたような死に方か? ・・・・・・。グロいな・・・。 「血が一カ所だけついてないとこってある?」すぐ後、梨乃が言った。 「・・・・・・。ん。あれか?」祐樹が、ちょうど血のついていない床の部分をさしてそう言った。 「あ、ほんとだ。」俺は、反射的にそう言った。 その床の部分は、死体があったと思われる場所から、結構近かった。(2~3mくらいだろうか。) 「三人の中心にあるね。・・・・・・。」「たぶん同時に殺されたんだよ。順番に殺されたんなら、一人目が殺されたときに、他の二人が逃げるよね。そんなに臆病者じゃなかったら。」梨乃が言った。 「そしたら、犯人はまた近づかなくちゃいけないと思うの。すると立ち位置が変わるから、他のところに血のついていないところがあるはずだけど。ないね。」 「三人の位置も近いし、逃げられなかったか、同時に殺されたんだと思う。それか逃げても移動する必要がないか。」と、長い推測を一気に言った梨乃は、すこし深呼吸をした。 「近づいて殺すなら、こんなに血は飛び散らない。犯人も、返り血を喰らいたくないだろうしな。遠隔で殺されたんだ。だから、追う必要がない。」剣人はそう言った。「それに、同時に殺したんだ。一人目が殺されたとして、2人が逃げるときの足跡がないのもある。」梨乃と同じように、剣人も続けてそう言った。 そんな魔法あるの?と言うように、美香が剣人に目を合わせた。 梨乃の言っていた、犯人の立ち位置。 確かにあの推測は正しい。そう考えていいだろう。 しかし、疑問が残る。 美香もそう思っているだろう。そんな魔法が存在するのか。周りの人間を同時に三人もあんな死に方をさせるような魔法が。 ・・・・・・・・・・・・。今度、古代魔法の文献でも調べてみるか・・・。 俺には、そんな魔法は使えない。 俺より強い、誰かが。 殺したんだ。 俺への宣戦布告として。 でも、これからどんな戦いがあるのかは、その布告からはよくわからなかった。 残された生徒の中には、三人の死を悲しむもの、 少ないが、朝で帰れることを密かに喜ぶもの。 鬱になったように見える生徒もいる。 「今のところはどうしようもない。」「・・・。行こう。」俺も、正直疲れた。こんなこと、考えたくもなかった。明日にでもしようか・・・。 「そうだな。」「うん、・・・。」「しょうがないね。」3人は、それぞれ返事をした。 そのあとは、事件のことを話したHRを終えて一斉下校となった。明後日まで(つまり今週は)、学校は臨時休校になった。 そして、多くの疑問を残して、剣人たちは帰路につくのだった。
https://w.atwiki.jp/kontonsekai/pages/34.html
2012年7月1日(月) 一昨日、俺は玲奈の家を出たあと、秀一の野郎に戦線に加入する事を提案してみた。 事情を話すと、二つ返事でOKしてくれた。(その返事が何とも頼りなかったが) これで、あと一人。 昨日、誰を誘うか考えていた。 国軍から誘うのもいいが、もう大体上官は取り尽くしたから、あんまり強い奴がいない。 そうすると、学校で年に1回行われる、バトルコロシアム(生徒会主催)で上位の奴とかを誘ってみようか、そう考えた。 ちなみに、バトルコロシアム(通称「バトコロ」)では、生徒全員が出場して、トーナメント方式で誰が1番強いかと、魔法を使うバトルだ。単純だ。 勿論、俺が毎回優勝している(一年の頃から優勝していて、そのときは神童と呼ばれていた。俺かっけ―。)ので2位とか3位をとりたいところだけど・・・これは殆ど国軍の奴ら・・・。 ただ、歴代の入賞者を見て、気になったのが、 「朝來眞吾」 去年は4位、一昨年は3位に入っている。 その順位は、梨乃を抜いている。しかも、その名前には聞き覚えがあった。 あの殺人事件の、第一発見者。 「誰が見つけた?」あのとき、何故か気になってそう訊いていた。 「今朝、このクラスの朝來眞吾って言う人が見つけたらしいって。」すると、梨乃がそう言っていた。 あれがそうだったんだ。 それだったら、話は早い。 事件を真っ先に目の当たりにしているのだから、状況も分かっていいだろう。 そう思い、今日の放課後誘って、すぐに入団テストを始めようと決めた 「と、言うわけだが。」 「・・・・・・。」 放課後、一人になっている眞吾を捕まえて、事情を話した。 「お前が入ってくれると、すごく頼もしい気がする。」「その強さ故にだ。」 「・・・・・・・・・・・・。」 あの、さっきから無口なんですけど、この人。 なんか喋ってくれよぉ。気まずいんだよ。 いや、なんかこんなキャラじゃないかって予想はしてたんだけど、まさかここまで当たるとは思わなかったんだ。 「・・・・・・・・・・・・。」 仕方がないので俺も黙ってみた。 「・・・・・・・・・・・・。」 「・・・・・・・・・・・・。」 「・・・・・・・・・・・・。」10秒後。 「・・・・・・・・・。はあ。」 やっと眞吾が声を出してくれた。(と言ってもため息だが) 「まあ、俺も暇だし。この力をもてあましてるとでも言おうか。」低い声で眞吾は言った。 自信過剰ですな、この人。 「分かった、その、梨乃とか言う奴と戦って、勝てば入れるんだな。」 「ああ。」俺は、こいつ、入ってくれるな・・・と思いながらそう言った。 「まあ、あんまり入りたくはないんだが。」ちょっとめんどくさそうな声で眞吾が言った。 「そう言うんなら無理しなくてもいいぞ。」やば、無理かな? 「いや、わかった。戦ってやる。んで、勝ったら入る。」 「ありがとう。」よっしゃ!!! ああ、ついに・・・。 ついに10人そろったぜ、玲奈。 ああ、これ感動話だなぁ。 いや、そんなに険しい道のりではなかったが。それでも感激。 うるうる 「いつだ?」感動の余韻に浸っていると、それを遮るように眞吾が言った。 「今日。今からグラウンドに来てくれ。なんか用事あるか?」 「すぐか。ま、分かった。大丈夫だ。」 「頼むぜ!」 そう言って、立ち去ろうとする眞吾。 俺は、眞吾をつれて、一緒にグラウンドに行こうとした。 が。 俺は先にグラウンドの方向に向かったのだが、眞吾の姿がない。 どうした? そう思い、振り返ると、5メートルくらい後ろで、眞吾が俺のほうをじっと見ていた。 ? どうしたのか、と思っていると、 眞吾が、何か言い出した。 しかし、その口からは、俺も予想していなかった言葉が出てきた。 「あのさ、国軍元帥でも知らないかもしれないけど。」 「ん?」 俺は少し距離が遠かったので、眞吾に近づいた。 「俺、ある魔法を探してるんだ。」眞吾が低い声で続けた。 「はあ。」 今までとは全く関係のない言葉。 「昔から。それが、俺の生きる意味のようなもんだ。」眞吾は、遠くを見るような目をして言った。 「ずっと探してたけど、今日、それに大きく近づけたような気がするんだ。」 何を言っている? 「へえ、どういう魔法だ?」俺も、そう言うのは気になる。 次の言葉で、俺は動揺した。 「世界を手に入れる事ができる魔法―」 やべ・・・・・!! 「あのさ・・・」 「正直に答えてくれ。」眞吾が、急に真剣な口調で言った。 もう、次の言葉は分かっていた。 「ああ・・・・・・・・・。」 「永遠の紋章って、知ってるか?」 「・・・・・・・・・。」 やはり― 俺は、その単語に、驚きを隠せなかった。 「ああ、知っている。名前だけ。」俺は何とかそう返した。 「そうか、もっと知ってる気がするんだがな。」 そう、眞吾が言って、立ちつくしている俺を通り越し、グラウンドに向かった。 ・・・・・・。 図星。 そして、俺はグラウンドに向かった。 見ると、他のメンバー全員が居た。 「よっ!」祐樹が言った。 「よう。」俺は、まだあのときの眞吾の言葉に動揺していて、そんな生返事しかできなかった。 「Hey,Kento! Let’s battle!!!」KYな秀一が生意気にそう言った。 「Oh,Syuichi. お前に用はない。」むかついてそう言った。 「HOO!!! I will help you!!!」 「別に手伝わなくていいんだっつーの!!!」 そんなアホな秀一は放っておくことにした。 梨乃は緊張しているようで、そわそわしている。 どういう訳か、眞吾はまだ来ていなかった。 「楽しみだねー。久しぶりに梨乃の魔法が見られるよー。」 美香は楽しそうにそう言った。 「あいつの魔法も独特だからな。」俺もそう言った。 本音だ。あいつの魔法、ここ半年くらいみていないな。 最近の軍部は奇妙なほど事件がなくて、昔のように魔法で戦うことがなくなったからだ。 それに、眞吾とか言う奴の実力もみてみたかった。 5分後。 「わりぃ。約束の時間の10分前に5分遅れちまった。」 「それってふつうに間に合ってるよな。この五分前行動野郎。」 眞吾が来てすぐにそう言ったので、俺はそう返してやった。 すると、リアが、怒って、 「遅い!!!私家でやることあるのに!!!」 そう言って、杖を出し、光をためた。 これが、こいつの感情表現(特に怒)なんだろう。 それに対し、眞吾は一瞬杖を振りかざしたかと思うと、 リアの魔法を消していた。 「なっ!」リアはその速さに驚いている。 「分かったから静かにしろ。」眞吾は冷静にそう言った。 「すげーー。」祐樹がそう言った。 他のみんなもそんな顔をしていた。 「じゃ、はじめよっか。」剣人がそう言った直後。 「・・・・う・・・う・・・・・・・・う・・う・・。」梨乃が何か呻きだした。 緊張してる・・・のか? 「大丈夫だって。これで負けても別にメンバーから外されるわけじゃないんだしさ。」 だから、俺はそう言った。すると、梨乃は、 「・・・・・・。あ、そう・・・だったんだ。」(彼女は本当にメンバーから外されると思っていたらしい) 「だから、緊張するなって。」 「わかった。うん、頑張る。」何とか覇気を取り戻したようだ。 「はじめようぜ。」眞吾がそう言った。 さすがに、このまま戦うと大けがして、死にかねないので、 魔法でバーチャルワールドのようなものをつくる。 これで、痛みは少し味わうものの、死ぬ事は一切ない。 俺はバーチャルフィールドを作り(あ、これが意外と大変なんだよな・・・)、そのなかに梨乃と眞吾を入れさせた。 「じゃ、10秒前。」俺がそう言うと、二人とも戦闘の構えをとった。 「5.」「4.」「3.」「2.」「1.」俺が1秒ごとにカウントしていく。 そして―――――――――― 「0!!」二人とも、素早く動き出した―
https://w.atwiki.jp/kontonsekai/pages/30.html
2011年6月29日(金) 今頃、あんな事件があって、先生たちも大騒ぎしている頃だろうか。 次の日、一緒にいた4人は、剣人の部屋に集まっていた。 一応この事件の会談という名目で集まってもらった。 最初は、血の付き方について話していて、 ・犯人は一人 ・三人同時に殺した ・殺したときの魔法は遠隔攻撃、内部から破壊するような魔法 ということがほぼ確定した。 古代魔術書を探して、それに近い魔法を探したのだが、全くなかった。 そして、その後は、事件の情報が少なすぎて、話がすぐに尽きてしまった。 集まってもらったのは4時頃だが、今、5時半を少し過ぎたところだ。 「・・・・・・。」誰も喋らなくなってしまった。 気まずい・・・ 何か話題を見つけようとすると、 「・・・・・・。 ?どうした?」美香が、どこにも焦点を合わせていないような目をしていたので、剣人はそう訊いた。 「え?」美香は一瞬あっけにとられたような返事をしたが、 「ううん、何でもないよ。やっぱり今日の事件が気になるから。」そう言った。 「・・・。そうか。」剣人が返事をした。 「そうだよなー。このままじゃどうしようもないなー。」祐樹がめんどくさそうにいった。 「犯人の顔でもわかればねー。」梨乃が言った。だが、 「うん・・・・・・。」 美香は、何か考えているようで、さっきからぼーっとしている。さっきから理由を教えてくれない。 何かあったのだろうか。 私は、困惑していた。 昨日の事件が、自分にとっては重要なことに感じる。 事件のときから、何か悪い予感がしてならない。 この事件の真相に頭を突っ込んでしまっては、もっと犠牲者が出るかもしれない。 しかも、それが身近な人になるような気がする。 事件の真相を知りすぎて、剣人たちはこの犯人に殺されてしまうのではないのだろうか。 あくまで、推測なのだが、外れている気がしない。 でも、そんなこと、考えたくなかった。 みんながいなくなってしまっては、私は目標を失い、生きていけなくなってしまうだろう。 それだけではない。 彼らは、大切な私の友達。 昔からずっと一緒にいて、今もこうして一緒にいる。 大切な、私の友達。 この生活が、永遠に続けばいいのに・・・。 私は、みんなとずっと一緒にいたい。 だからこそ、これ以上大切な人を失いたくない。 自分の弱さ故に、目の前で大切な人をこれ以上失いたくないんだ。 何があっても、守ってみせる。 どんな戦いがあろうと、私はみんなと生き続けるんだ。 私はそう心に決めていたのだ。 「・・・・・・。 ?どうした?」剣人が私に訊いてきた。 「え?」多分、私は気づかれるくらい感情が顔に出ていたのだろう。 「ううん。なんでもないよ。やっぱり今日の事件のことが気になるから。」わたしは簡単に受け流すような返事をしておいた。 本気で考えなきゃ。守るためにも。そう思い、話に意識を集中させることにした。 祐樹たちと話して30分くらいした頃だろうか。 コンコン。 「あ、ちょっと待って。」剣人は、突然の来客に、反射的に席を立ち、ドアスコープをのぞいてみた。(よくこんなのが部屋にあるなというツッコミは禁止。) 俺は、凸レンズの先にみえた人影を見た瞬間、3人に言った。 「みんな、悪いことは言わないから、今すぐ隠れてくれ!!」 正直、めっちゃあせった。こいつにこの状況を見られると・・・・・・。死刑だ。 「っお、あ、何かよくわかんないけどわかった!!!」祐樹が矛盾しまくりの台詞を言い捨てた後、俺の司法やら魔術書やら楽譜やらが詰め込まれている本棚に向かった。 祐樹は、本棚の横に、魔法で空間を作った。そこに隠れた。 見れば、本棚が上手く延長されているように見える!!(延長されたところに、何か見てはいけないような本が詰め込まれていたような気がしたが、気にしなかった。) 梨乃は、床下の収納スペースに入った。(布団でいっぱいだったのだが、圧縮した。) 美香は、俺のベッドの下に隠れた。(祐樹を見習ってほしかった。) 誰もいないように見えるようになり、俺は、作業デスクに座って、 「入っていいぞ。」と、声色を変えて言った。 ガチャ。 入ってきたのは、松永玲奈准将。こいつも、俺たちと同い年だ。(1993年生まれ多いな)こんな、生真面目な奴にさっきまでの状況を見られたら・・・うん。間違いなく死刑だ。 玲奈は、10歳の頃友達になった。でも、会うのはここくらいしかない。彼女は、通っている学校が違う。たしか北区にある学校だったはずだ。 「失礼します。」抑揚の殆どない声で玲奈はそう言った。 「ああ、失礼される。」→俺の決まり文句。 玲奈は、俺に5月にあった北海道新幹線脱線事故の書類を持って行っていいか訊いてきた。 俺はかまわない、と言った。 それだけの用件だったようで、部屋を出て行こうとする玲奈を見ていた。 よし、ばれずにすんだぞ、祐樹。お前なかなかやるな。今度かけそばおごってやる・・・ と、思いながら机に座っていた。 帰り際、ドアノブに手を掛けた瞬間。 「コホッ。」誰かの咳(後で訊くと美香だった)が聞こえた。 不幸中の不幸。部屋はしーーーーーーーんとしていて、その音が部屋に反響していた。(まえも言ったかもしれないが、この建物、1年半くらい前に建て替えられて、新しいもんだから、気持ち悪いくらい反響した) 「やばっ・・・・・・。」俺はそう口にしてしまった。 不覚・・・・・・・・・・・・。 玲奈が振り返った。 俺の目を見た。(いや、睨んだ。) っ。 怖ぇぇ。 次に、部屋を左から見回していった。 目を大きく見開いていた。その目はいつもの黒ではなく、青だ。 右まで見渡す途中、「ベッドの下」「ソファの下の収納スペース」「本棚の横」と、小声で言ったのが聞こえた。 ・・・・・・。 今は、死刑までの執行猶予だろうか。 沈黙が続いた。 20秒後。(結構長いなおい)玲奈が言った。 「誰の声ですか?今の。」 やられた!!! くそ・・・・・・。何とかしてごまかさなくては・・・ ここは・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 「祐樹が勝手に入ってきていて、俺の部屋に取り憑いているようだ」 そう、言いたかったのだが、 ここは、正直にばらした方がいいだろう。と思い、 隠れていることを正直に話した。 隠れていた3人も、話を聞いて出てきた。(何か美香だけは服がベッドの角っこに引っかかったとか言ってなかなか出てこなかった。)その後は、玲奈にこってりしかられるのであった。 「玲奈ちゃんは知らないと思うけど、うちの学校で事件があって、生徒3人が殺されたの。」 「えぇ?そんな事件があったの?」玲奈は驚いているようだ。 「ああ。死に方が半端じゃないからな。見たことのない魔法で殺されてた。」俺はそう言った。 「へぇ。ちょっと気になるわ。」 玲奈は、俺たちと違う学校に通っているため、(北札幌法術学校とか言ってたっけ。) この事件のことは知らない。 と言うことで、美香は事件の詳細を玲奈に説明した。 「だいたいの概要は分かった。 でも情報が少なくて。」玲奈が、いつもの冷静な声で言った。 「だから行き詰まっていると。」 「そ。これだから困るんだなー。」祐樹が暇そうな声で言った。 「・・・。」美香がまた押し黙ってしまっていた。 「剣人もどうしようもないの?」玲奈が俺に振ってきた。 これ以上は美香を嫌な気持ち(どういうことかはわからないが)にさせたくないと思い、 「ああ。どうしようもない。暫く様子を見るしかないみたいだ。」そう言って、立ち上がり、 それとなく会話を終わらせようとした。 玲奈は少し困った顔をした。 今は手詰まりだ。これ以上、何も調べることはできない。 「うん、そのほうがいい。犯人の方もこんなもので終わらないと思う。」玲奈がそう言って、立ち上がった。 上手くまとまったようだ。 「そうだな。」祐樹もそう言って、暫くしてから部屋を出て行った。 「そうね。しばらく様子を見る、と。」美香がやっと喋った。 「あ、ごめん美香。私まだ仕事あるから。」 「うん。ゴメンね、長話して。」 玲奈が去ろうと、背中を向けて、立ち止まった。 「?」 玲奈が、いきなりこっちを振り返る。 「何でみんなを隠してたの?」と玲奈が訊いた。 「それは・・・・・・。」勿論、会わせたくなかった、とは言えない。 「言わないならいいわ。後でどんな仕打ちがあるかは知らないけど。」冷淡な声で、それでいて笑顔で言った。 その笑顔が、妙に怖かった。
https://w.atwiki.jp/hkmarin/pages/36.html
hk窓トップクラス 42 名前:以下、りやにかわりましてピュアハニー☆輝夜がお送りします[] 投稿日:2010/08/01(日) 14 54 02.41 ID jDeTj6JI0 推定2700なんて嘘だろ 天無双ベスト4の俺でも推定2000だぞ りやおん! りやりや時間(タイム) 作詞 大幣あきえ 作曲 前澤寛之 唄 hk窓軽音部 りやを見てるといつも昇竜BUN☆BUN 割れるガードは肋骨みたいにバキ☆バキ いつもがんばるりやの横顔 ずっと見てても表裏見えないよね 夢の中なら2キャラのダイヤ縮められるのにな あぁピュアハニー☆輝夜お願い 二人だけの緋闘劇4位入賞ください☆ お気に入りの武士ch抜けて今夜もおysm♪ りやりやタイム りやりやタイム りやりやタイム ふとした発言に今日もハートBORO★BORO さりげな発言を深読みしすぎてover heat! いつか目にしたりやのマジレス 瞳閉じてても浮かんでくるよ 夢でいいから一校だけでもAcceptance letter欲しいの あぁカミサマどうして 勉強するほどA Library涼しいの とっておきのマウスパッド買ったし今夜は大丈夫かな? もすこし時間割いて 専門やってれば 何かが変わるのかな? そんな気するけど (だけどそれが一番難しいのよ 天則の時間とかどうしよ てか非想天則やってる時点で全然余裕ないよね あぁもういいや寝ちゃお寝ちゃお寝ちゃおーっ!) あぁカミサマお願い 1度だけのAcceptance letterください! もしすんなり合格出来ればその後は…どうにかなるよね りやりやタイム りやりやタイム りやりやタイム ※Acceptance letter 合格通知の意
https://w.atwiki.jp/dmps_fun/pages/512.html
PREV:オープニング NEXT:第1話 後編 ストーリー この子は一体…… コットン ……すぅ……すぅ…… ??? ……寝ている?どういうこと……? コットン とっ、とりあえずここは危険なのだわ! コットン どこかに運ばないと……この辺りなら……確か…… コットン ……………… ??? ……んんっここ、は? ??? ……あっ!起きたみたいね! コットン ……?あなたは……? ??? 私はコットンよろしくね? コットン えぇっと……あなたのお名前は…… コットン あたしは……プラマイプラマイ零(れい)なのだ プラマイ零 プラマイレイ……零ちゃん……と呼んでも構わない? コットン もちろんいいのだ プラマイ零 それじゃあ……零ちゃんは何であんな所にいたの? コットン あんな争いの中で寝ているだなんて、とっても危ないのだわ! コットン 争い……? プラマイ零 ……もしかして、私が気づかなかっただけで争いが起きる前から寝ていたのかしら コットン ……分からないのだ プラマイ零 自分であそこに来たんじゃないってこと? コットン そうじゃなくて…… プラマイ零 ……自分の名前以外何も思い出せないのだ…… プラマイ零 ……え? コットン それって……記憶喪失ってこと!? コットン 大変なのだわ……!まさか、二つの勢力の争いに巻き込まれて……? コットン アウトレイジの人達が争いをしなければ、こんなことには…… コットン ……どうしましょうオラクル教団に身元を確認した方が…… コットン ……オラクル?アウトレイジ…… プラマイ零 ……えっ?まさか……それすらも覚えていないの!? コットン いや……聞いたことがある気が……するのだ プラマイ零 でも、それが何なのか分からないのだ…… プラマイ零 相当、頭を打ったみたいなのだわ……そこまで記憶を失っているなんて…… コットン ……申し訳ないのだ プラマイ零 貴方は悪くないわ!きっとこうなったのもアウトレイジのせいなのだわ! コットン ……そんなに悪い連中なのだ? プラマイ零 それはもちろん! ……って今の貴方は記憶を失っているものね知らなくても仕方ないのだわ コットン ……そうだ! 今のオラクルのことやアウトレイジのことを話せば……何か思い出すかも! コットン オラクルやアウトレイジには聞き覚えがあるみたいだし……どうかしら? コットン ……お願いしたいのだコットン、色々面倒見てくれてありがとうなのだ! プラマイ零 ……べっ、別に感謝されることでもないのだわ当たり前のことだし! コットン 素性も知らないのにここまでしてくれる時点で感謝しかないのだ プラマイ零 そんなに言わなくてもいいのだわ! その……恥ずかしいし…… コットン とりあえず説明するから黙って聞いていて欲しいのだわ!! コットン わっ、分かったのだ プラマイ零 まずオラクル教団の説明をするのだわ!オラクル教団というのは…… コットン PREV:オープニング NEXT:第1話 後編
https://w.atwiki.jp/kuroneko_2ch/pages/55.html
594のSSの副産物 黒猫視点で書いてみた 元旦の昼下がり。 今日は先輩と初詣に行く約束になっている。 いつもの“女王の正装”に、同じ柄の大判ストールを一枚羽織るといった格好で、待ち合わせ場所で佇む私。 ……こういうときは晴着のほうがいいのでしょうけれど、生憎そんなもの持ち合わせてはいない。流石に自作も出来ないし……。 大体、自作出来たとしてどうやって着るのよアレ。この土地の古人たちは何故にあんな機能性の欠片もない衣装を考えたのかしら。理解に苦しむわ。 ――などど割とどうでもいい考察を巡らせていると、待ち人が白い息を吐きながらやってきた。 「あけましておめでとう、先輩」 いつも通りの口調で新年の挨拶を告げる。少し頬が熱く感じるのは、きっとこの寒空のせいね。 「おめでとさん。今年もよろしくな、黒猫。……んじゃ行くとするか」 ☆ 境内に差し掛かる頃、参拝客とは明らかに違う一団が視野に入る。レフ板があるところを見ると、どうやら何かの撮影のようだ。 「……あれ、今年も撮影やってるのか。――てことは」 「あ、お兄さん。新年あけましておめでとうございます!」 振袖を着た、おそらくこの撮影のモデルであろう女が、こちらに駆け寄ってくる。すらりとしたその姿に、着物が良く似合っている。少し羨ま……忌々しい。 そういえば“あの女”もマル顔のくせに読モなんてやっているけれど、同じモデルでも少し印象が違う。雰囲気は似ているのだけれど……髪色のせいだろうか。 “あの女”の晴着姿を想像しても、何時もの如く『凄く可愛いけど全然似合わない』になるでしょうし。 「やっぱりいたか、おめでとさん。今年も年明けから大変だな。毎年やってんの?」 「お仕事的には毎年やってるみたいですね。私は去年と今年でまだ2回目ですけど」 ……それにしても、どこかで見た気がする。単に“あの女”に似ているというだけでは無く……。“前世”で邂逅でもしていたかしら。 「ふ~ん。しかし正月から仕事じゃ遊びにも行けないな」 「そんなことないですよ? もうすぐ終わりですし、終わったら桐乃と待ち合わせで初詣に行く約束なんです。 それはそうと、お兄さん。……今年はお姉さんと一緒じゃないんですね?」 “お姉さん”……きっと田村先輩のことね。その存在を知っているということは、この女、先輩と結構親しい仲なのかも知れない。 ふと隣を見上げると、先輩の顔、随分浮かれているようにも見える。……そういえば、この女の容姿って正に“先輩好み”そのものじゃない……。 「別に毎年一緒ってワケでもないぞ? ……っと、紹介してなかったな。こいつは俺の……えと」 急に話を振られて、一瞬、思考が停止する。やや照れくさそうに口篭る先輩を見て――ちょっと安心した。 相変わらず、こういうところは“へたれ”のままなのね。そういうところが…………なのだけれど。 仕方がないわね。……じ、自己紹介は苦手だけれど……この女には弱みを見せてはいけない。そんな気がする。 「黒……、……五更瑠璃です。……よろしく」 名乗った名前は、“仮の名前”のほうだった。何故だろう……、私の“黒き獣”としての直感が“真名”を名乗ることに警鐘を鳴らしたのだろうか―― 「私、新垣あやせです。よろしくお願いします。……五更、さん? 以前どこかでお会いしました?」 返された言葉は、先ほどの私の“既視感”を肯定するものだった。 ……気のせいじゃなかったのかしら。――でも思い出せない。さっきから思い出そうと努力はしているのだけれど。 大体、私は人の顔を覚えるのが得意ではないのよ。仕方ないでしょう、自慢じゃないけどぼっち暦長かったんだから。悪かったわね、呪うわよ? 「……さぁ、覚えていないけれど」 とりあえず、正直に答えておこう……。 「あー……、こいつ桐乃の友達でもあるんだ。それでどっかで見たんじゃないか?」 「桐乃の……? ……ああ、『あっち側』のですか。……思い出しました。一昨年の夏に一度会ってますよね。例の『なつこみ』とかの帰りで」 ぽん。あの時ね。“あの女”の秘密が知人バレしたときの相手……、あの“スイーツ2Pカラー”。晴着に合わせて髪形を変えているから分からなかったのよ。 「……良く覚えているな」 「まぁ……あまり思い出したくは無い記憶ですけど」 ――――俗な言い方をするなら、かちん、と来た。 ……言ってくれるわね、この人間風情が。私にとっては人生最高の思い出ランキングのトップを争うくらいの日のことだというのに。 どうやらこの“2Pカラー”、あの時の様子からして“あの女”に随分入れ込んでいるようだし……、相応の報復で身の程を思い知らせてやる必要があるようね。 クク……、“女王”たるこの私の逆鱗に触れたこと、後悔の念に苛まれるといいわ。 「……昨日も一緒に行っていたわよ。“冬の祭典”のほうだけれど。あの女の舞い上がり様と言ったら無かったわ。ねぇ、先輩?」 「……へー……そうなんですか。……だから年末は用事があるって言ってたんだ……」 っう……ぐっ……? ……何、今の眼は……っ。 ひ、瞳から光彩が消えていたわよ……っ? ――初対面の時の“あの女”の眼力にも相当な威圧感があったけれど、この女の眼は違う。威圧感、などという生易しいものじゃない。 鼓動が早鐘を打つ。額に厭な汗が滲む。この手足の震えは寒さから来るものとは違う―― ……こ、これがリアル“殺意の波動”というものなの……っ。 ――ヤバい、この女は本気でヤバい。この場に居たら間違いなく殺される。っていうか、この女、絶対もう何人か殺っているわ……っ。 くぃくぃ 「……先輩、そろそろ」 “殺気女《メドゥサ》”を刺激しないよう、先輩に早急に此処から離れようという懇願の思念を飛ばす。 あぅあぅ、せ、先輩っ、早く、早く―― 「あ、あぁ。仕事中に悪かったな。んじゃ俺たちは行くわ」 「……はい。ではまた」 はぁはぁはぁ。…………し、新年早々から寿命が縮んだわよ。 あの“殺気女”……、お、覚えておきなさい……、今度会ったら――――全力で逃げてやるわ……っ。 -END of KURONEKO SIDE-